花冷えの後の、少し温かな日。
桜の満開も間近か。
今日は地粉と沖縄産の黒砂糖を使った黒糖饅頭に、沖縄県名護のかつて羽地と呼ばれていた地で作られた紅茶を合わせた。
饅頭と一言で言っても、薄皮に餡子が包まれた小ぶりなものから、店主が食した蒸しパンのような皮の分厚い大ぶりなものまで幅が広い。
店主としては前者は和菓子、後者はおやつと呼びたくなる。
今日いただいた饅頭はそのままでも美味しいが、蒸し直すと皮がパンっとはり、もっちりとした小麦と黒糖の風味をより存分に楽しめる。
腹も膨れるし、まさに小腹が空く八つ時にぴったりだ。
合わせたお茶は、べにふうき・ゆたかみどり・やぶきたの3種類の品種で摘採期もさまざまにブレンドされたもの。
不思議とまとまりのよい紅茶らしさがあり、食事にもおやつにも合わせやすく、主張し過ぎず手元にあると重宝する使い勝手のよい茶のひとつだ。
同じく主張の強過ぎない素材の風味を味わう際に、適度な距離感で寄り添い口の中をリフレッシュさせ、ほのかな甘い花香にマスカットのような果物香を残す。
この茶の甘い香りと比較的さっぱりとした味わいが、黒糖と餡子の風味にぴたりとはまる。
煌びやかで芸術的なケーキも素晴らしいと敬意を表しつつ、大陸からやって来て日本独自の風味になった極めて素朴な日常食がたまらなく愛しい。
小麦粉と重曹の生地で餡子を包むシンプルさの中に、多様な配合や作り方や塩梅があり、シンプルにして奥深い。
お茶も製造工程は極めて簡単に説明されるが、その中には茶樹の個性と共に作り手たちの多様な技やセンス(個性)がさまざまな風味を生み出す。
それを味わう楽しみが、少しずつでも私たちの日常に再び根付くことを願う。
当店にお越しの際は、静かな空間で国産の紅茶の個性を感じとっていただけますと幸いです。
当店の通販サイト(https://shop.sarutoriibara-kocha.net/)でも紅茶とハーブを販売中です。
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