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「サルトリイバラ喫茶室」的 飲めば晴れの日訪れて

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かつて日本の茶の生産的北限と言われていた茨城県猿島(さしま、現在は古河市の一部)から、今年も香り高く希少な紅茶を入荷。

今年はいずみと名付けられた品種に加えて、ほくめいという品種から作られた紅茶も新たに入荷した。

いずみは、春の初摘みから夏摘みまでを4種類入荷。

いずみ1stプレミアム、いずみ1stシルバームーン、いずみLate 1st 、いずみ2ndの4種類。

グラデーションのように移りゆく、作り手の香り高きいずみの香味や色合いを楽しむことができる。

いずみ1stプレミアムは、春先に最初に伸びた柔らかな芽を使った紅茶で、その香りはまるでフレッシュで甘い完熟オレンジのようでもあり、トロみがありつつさらりとした味わいと喉越しの、柔らかく繊細な風味を楽しむことができる。
初摘みならではの特別な風味でもある。

いずみ1stシルバームーンは、いずみの春摘みの香味がギュッと詰め込まれたような作りの紅茶。
爽やかな柑橘香に、ネクタリンのような甘い香りや花蜜香が入り混じる。
甘味旨味、優しく程よい渋味のバランスが良い味わいに、複雑な香りが、春摘みならではの丸みと若々しさを帯びた風味により一層奥行きを与え、飲み終わると心地よい余韻が長く残る。

いずみLate 1stは、発酵が浅いいずみらしい若々しい青い柑橘香に、杏仁香を想起させるようなすんとした花香の甘い香りで、さっぱりとした口当たり。
いずみの香味が凛と立ち、飲み進めるとさっぱりとしつつも、しっかりとした満足感が訪れる。
1st でもなく2ndでもない、初夏のいずみという品種の魅力を存分に味わえる紅茶に仕上がっている。

いずみの2ndは、発酵が深く熟れた洋梨や葡萄のような秋の果実を思わせる、しっとりと甘い香り。
夏摘みらしい深みのある味わいにきりりとした渋味が風味を立体的に演出する。
しっかりとした風味ながら軽やかさもあわせ持ち、ダージリン2ndが好みの方にも満足いただけるような仕上がりの紅茶。

そして、今年入荷したほくめい1st。
こちらはふっと香る柑橘香を覆うように、沈丁花や丁子、夜香木、僅かにクロモジをふと想起させるような、独特の優しい花香を放つ。
ふわりと甘いコク味の中に爽やかさと程よい渋味に、透明感のある独特でありながら絶妙な優しさのある、バランスの良い香り高い紅茶に仕立てられている。

今年の作り手の茶を並べ、自ずと「ジューシーな」という言葉が頭をよぎる。

私たちが感じる「味わい」は味覚と嗅覚の相互作用によって認識されるが、双方の調和がとれてこそ、また口にしたいと思う印象的な風味(≒美味しさ)を見出す。

それは華やかさの中だけに認識されるわけではない。

本来は私たちが感じとる華やかさや艶やかさも、つつましさや素朴さも、香味の調和がとれている時にこそ、口にした際に感動を覚え、時に晴れやかな気持ちにさえなる。

茶であれば、作り手は、毎年異なる気候や茶葉の状態を見極めながら、その調和を絶えず思考し紡ぎ出す。

その費やされた手間ひまは、仕上がった茶の形状や香味の中に、まるでそれを手にし口にする者に見出されることを待つかのように、静かに佇んでいる。

中秋の名月も過ぎ、秋は深まっていく。

秋晴れの好天、秋の夜長、この時世、季節の変わり目と、気持ちも少し塞ぎがちな時に、当店で丁寧に作られた国産紅茶の香味を手にとり口にされたみなさまの体に、ふっと晴れの日が訪れますように。

※猿島紅茶については、茶葉の販売はしないか、する場合も極限定的となります。販売する際は後日改めてお知らせいたします。

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