早くも新茶(緑茶)が出回りはじめ、驚くばかり。
農家さんも慌ただしく作業しておられるようだ。
今日は旬の苺に、愛知県豊橋のあさつゆという品種で作られた初夏摘み紅茶を合わせた。
数年前から、紅茶に果物を入れて抽出したフルーツティーもよく見かけるが、お茶の風味や抽出方法を考えなければ、茶のポリフェノールとフルーツの酸味(有機酸)が作用し合って、渋味を強く感じてしまう。
なのでフルーツティーを作る際は、渋味の少ない紅茶を使うのが一般的。
だが、今日は完熟した苺(うっかり品種名を失念したがおそらく章姫)を口に入れた際に花の香りがあり、何となくあさつゆの初夏摘みの華やかな部分に通ずるものを感じ、敢えて合わせてみた。
あさつゆのぽってりとした甘い味わいを持ちつつ、初夏摘みらしい華やかなスミレのような花香に輪郭を感じる紅茶。
すっきりとしつつミルキーな後味。
苺をかじり、紅茶を一口。
記憶のズレか、実際はぴたりと当てはまらなかったものの、苺の香りから紅茶の香りにするりと移り変わる感じはとても好みである。
茶葉に苺丸ごと入れると、酸味も抽出されにくいため、案外美味しいフルーツティーになるかもしれない。
苺をかじって紅茶を飲むと酸味もあって、しっかりと渋味が増幅されて感じられるが、楽しい春の食べ合わせ遊びになった。
苺はございませんが、フルーティなおやつもございます。
当店で静かに、ご注文された紅茶と食べ物の相性に思い巡らせたり、食べ合わせのひとり遊びをお楽しみいただけますと幸いです。
※当店をご利用の際は、当店の階段登り口あるいは扉に貼っている、コロナウイルス感染対策の注意書きを必ずご一読いただき、ご納得された上でご入店ください。
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