ようやくフロアは店らしくなってきつつあるが
これから食材や細かい荷物が届くので、
またしばらくダンボールと格闘することになる。
1週間開店の日程を延ばしたものの、
それでも間に合うのかと思っていたら
私が日誌のように日々のことをメールで伝えている人から
1週間頑張ってそれでもダメだと思ったら
もう1週間延ばせばいい、
一つ一つこなしていけばちゃんと形になるよ、
大丈夫、と返信があった。
「大丈夫」
私が10代の学生の頃からずっと文通をしている骨董屋のおばさんからも
先日大丈夫だから休みなさいとの手紙が届いた。
おばさんはいつも私がもう全然大丈夫な状況じゃない!という時にでも
決まって「あなただから大丈夫」と言い続けてくれた。
若さもあり私はその時すぐには理解できなくて
この「大丈夫」は抗生物質のような付け焼刃の即効性は持たなかったが
後になってハーブ(薬草)のように
丁寧に作られた淡い甘露の紅茶のようにじわじわと浸透し効いてきたのだ。
作業の手を休めてめくった
店においておこうかとたまたま自宅から持ってきた本の一節も
じわりと効いた。